2010年3月17日水曜日

「一人暮らし」から「生きる力」を考える

何となく,一年が過ぎようとしている。


ワシは,
「次のいずれかを選んで下さい。
A.見通しのある明日
B.見通しのない明日
はい,どーぞ!!」
という状況で,即座に
「B,ぜったいB!!」
という人であった。
で,Bを選んで,研Q所に来た。

一人暮らしは,生まれて初めてであった。
ここんとこ「…であった」と過去形になるところが,しびれる。
もう今では,「初めて」でないもんね。

「初めて」が,既に過去のものとなっているということは,
すなわちこの1年間に,それまでには身につけていなかった「生きる力」みたいなもんを,「身につけた」ということだ。
これは,貴重。
なぜなら,
MK省が,学習指導要領みたいなもんをつくって,みんなに読ませようとしている理由の1つは,
「死なずに,ほどほどに楽しく生きる術(すべ)」
みたいなもんを,教えたいからなのだ。
ワシは,学習指導要領が教えたいことを,体現しとんのじゃ。
どりゃー!!

で,
新しく身につけたスキルは?
1.食うために料理をする。
2.食うために買い物をする。
3.中古車を買う。
4.チケットショップで格安チケットを買う。
5.通常コースの洗濯をする。
6.ドライの洗濯もする。
7.わん型トラップわんの排水を修理する。
8.腐らせないために料理をする。
9.「今日,何のゴミの日だっけ?」と思う。
10.お茶を買う。
11.カビ対策を考え,実行する。
12.晴れた日にすかさず布団を干す。
13.数寄屋の牛丼を買う。
14.ジョルダンで路線検索をする。
15.格安チケットを買う。
16.ウコンを飲む。
17.富士山を見に行く。
18.…
19.…

きりがない。
けど,こちらに来て「生まれて初めてした行動」のことは,
結構,鮮明に覚えているもんだ。

ワシに「生きる力」があることは,現に今,死なずに生きとることで証明されとる。
ほな「生きる力」って,具体的に何?
と思いつつ,上記1~17をながめると,何となく,
・料理
・洗濯
・買い物
・移動
ぐらいの「まとまり」が見える。

けど「問題解決力」みたいなことを考えると,あんまり話は単純ではない。
1~17はそれぞれ「初めての行動」だけど,以前にワシが「似たような行動」をしていたことは間違いない。

「問題解決力がない」というのは,
以前にいくら「似たような行動」をしていても,新しい問題場面で,それを用いることが出来ない,ということだろう。
反対に,
「問題解決力がある」というのは,
以前の「似たような行動」を,新しい問題場面にすぐ適用できる,ということなんだろう。
これって,いわゆる「般化」ですな。

「般化を促進する条件」は,行動分析学の領域ではいろいろな知見が示されていて,
なんかは,分かりやすい(ちょっと古いけど)。

ま,要するに
「ざーっとした目印で,どさっと手本みたいなモンが示されて,自然に強化されるような行動を教えてもらった(あるいは自然に獲得した)」結果なんですな。
ワシが,今,死なずに生きとるのは。

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by tensuinoko